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企業法-mat2007
第1問 答案用紙
(企業法)
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問1 ①書面や電磁的方法により投票することができる旨を定めていない場合で、株主全員の 同意があるときである(300条)。招集通知は、株主総会への出席の準備の時間を確保するためであるが、その利益を株主が放棄した場合、決議を無効とすべきではないからである。 ②招集通知漏れの株主も含め株主全員が出席し、異議を唱えることなく決議された場合 である。これは、招集通知漏れの株主が異議を唱えなかったのであるから、その決議を無効とすべき理由はないからである。 |
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問2 一、 株主総会を開催するためには、原則として、株主に招集通知を発しなければならない(299条1項)。そのため、一部の株主に招集通知漏れがある場合、決議の方法が方法に違反し、決議取消しの訴えが提起されれば、決議は遡及的に無効となる(831条1項1号、839条参照)。 株主総会の決議の場合、利害関係者が多数おり、法的安定性や画一的確定の要請が 強い。そのため、訴え方法や提訴権者、提訴期間を可及的に制限している(831条1 項1号柱書)。 二、 招集通知漏れが、株主数または株式数のいずれかに着目、社会通念上著しいと認められる場合、決議不存在とされる(830条1項)。そのような場合にまで、訴えを制限することは妥当でないためである。 三、 決議取消しの訴えがあった場合、裁量棄却が認められるか問題となる。この点、①招集通知もれは、所有と経営の分離の元、株主が自己の意思を会社に反映させる重要な機会を失わせるおそれがあり、違反する事実は重大である。また、②招集通知漏れの株主が決議に参加し意見を述べた場合、決議に影響を及ぼしていた可能性は否定できない。よって、裁量棄却は認められない。
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問3 一、取締役会を開催するためには、原則として、各取締役に招集通知を発しなければならない(368条1項)。それにもかかわらず、一部の取締役に招集通知が発せられずに開催された取締役会の決議の効力が問題となる。 二、この点、取締役会決議の場合、利害関係者は、株主総会の場合と比較し、それほど多くはないため、法的安定性の要請は強くない。また、瑕疵を争っているうちに、取引の機会を逸するおそれもある。そのため、瑕疵がある場合、直ちに無効として、新たに取締役会決議を得た方が、株主の利益につながる。 三、よって、一般原則により、無効となる。 |
第2問 答案用紙
(企業法)
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問1 一、 事業譲渡とは、一定の事業目的のために組織され有機的一体として機能する財産を移転する契約であり、譲渡会社が競業避止義務を負い(21条)、譲受会社が事業活動を 承継するものをいう。 二、 事業の重要な一部を譲渡すると、A会社では、競業避止義務の負担により、事後 内容の変更を余儀なくされる等、株主に重大な影響を与える。よって、株主を保護するため、株主総会の特別決議が要求され(467条1項2号、309条2項11号)、投下 資本の回収を保障するために株式買取請求権が認められる(469条)。但し、B会社が 特別支配会社である場合、可決されることは明白であるから、特別決議は不要とされ る(468条1項(略式事業譲渡))。 三、 事業の重要な一部を譲渡が行われる場合、会社財産は、各債権者の個別的合意に基づき譲受会社に移転する。よって、A会社の債権者を保護するための特別の規定は設けられていない。 四、 事業の重要な一部を譲渡が行われる場合、譲受会社であるB会社では、「重要な財産」に該当するとき、取締役会決議が必要となる(362条4項1号)。これは、取締役による 安易で恣意的な意思決定を防止するためである。一方、「重要な財産」に該当しないときは、代表取締役等が単独で意思決定することができる。 |
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問2 一、 C会社が、吸収分割によりその事業の重要な一部をD会社が承継させる場合、事業譲渡の方法による場合と異なり、会社財産の移転の際、債権者の個別的合意を必要 とせず、当然にD会社に移転されてしまう(759条1項)。 二、 C会社の債権者は、債務者の交代という重大な影響があるため、保護する必要がある。そこで、債権者に対して公告等し、異議を述べた場合には、相当の担保を提供する等の措置をとらなければならない(789条)。但し、吸収分割の前後で純資産の変動がなく、かつ、吸収分割後に吸収分割会社に対して債務の履行を請求できる債権者は除く((789条1項2号)。また、各別の催告を受けなかった債権者は、吸収分割会社・承継会社の両方に債務の履行を請求できるとし、保護を強化している(759条2項3項)。さらに、瑕疵ある吸収分割に対して、無効の訴えを提起することができる(828条2項9号)。以上の行為を実効化ならしめるため、事前事後の情報開示がなされる(791条)。 二、 D会社の債権者は、責任財産の変更という重大な影響があるため、保護する必要がある。そこで、債権者異議手続799条1項2号)や無効の訴え(828条2項9号)、事前事後の情報開示がなされる(801条等)。 |
<受験感想>
第1問
予備校の答練やテキストで学習していた内容でした。去年の本試験もそうですが、こういった問題では、たいていの受験生がそれなりのことを書いてくると思います。ちょっとした記述漏れや誤りが命取りになりかねないので、慎重に答案構成を考え、書き始めました。
問2と問3では、比較問題になっているので、比較の視点をアピールするように論述しました。
第2問
こちらも予備校の答練やテキストで学習していた内容でした。こちらも、債権者保護の比較問題にもなっているので、較の視点をアピールするように論述しました。
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