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企業法-志村竹之
第1問 答案用紙
(企業法)
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問1 株主総会は、株主全員の同意があるときは招集手続きを経ることなく開催することができる(300条)。ただし書面又は電磁的方法によって議決権を行使することができる場合は除かれる。また、全部又は一部の株主に対して招集通知を発することなく開催された株主総会は、招集手続に瑕疵があることになるが、株主全員が異議を唱えず出席してなされた総会決議は適法な決議があったものと解する。
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問2 株主総会は、株式会社の組織や運営に関する基本的事項を、出資者たる株主が合議により意思決定する機関であるため、株主に対しては、株主総会への出席を保障しなければならない。そのため会社法は、株主に総会への出席の機会と準備の時間を与えるため、原則として総会の2週間前までに招集通知を発しなければならないこととなっている(299条1項)。この点本問においては一部の株主に招集通知漏れがあったのだから招集手続に瑕疵があったものといえる。そしてこれは総会決議の取消原因となるから、株主は決議の日から三箇月以内に訴えをもって当該決議の取消を請求することができる(831条1項本文、1項1号)。ただしごく少数の株主への招集通知漏れであり、その事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないものであると認められるときは、裁判所は訴えを棄却することができる(831条2項)。よって原則として当該株主総会の決議は無効であるが、軽微な瑕疵と認められるときに限って有効であると解する。
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問3 取締役会は、会社の業務執行の決定をする機関であるところ(362条2項)、本問では一部の取締役に対し招集通知漏れがあり、その場合の取締役会の決議の効力が問題となるが原則として一般原則に従い無効と解する。取締役会は各取締役それぞれの個性や能力を結集して開催されることが予定されているから一部の取締役に対する招集通知漏れといえども軽微な瑕疵とはいえないからである。しかし、取締役会は書く取締役が招集できる(366条1項)こと、取締役会の決議は原則として取締役の過半数が出席しその過半数でもって行う(369条1項)ことから当該招集通知漏れがごく少数の取締役に対するものであり、決議の結果に影響を及ぼさないことが明らかな場合には当該取締役会の決議は有効と解する。
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第2問 答案用紙
(企業法)
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問1 A株式会社がその事業の重要な一部をB株式会社に譲渡する場合、効力発生日の前日までに株主総会の特別決議を要する(467条本文・2号、309条2項11号)。A株式会社の株主が当該事業譲渡等に反対する場合は、自己の有する株式を公正な価額で買い取るよう会社に対し請求することができ(469条1項)、これによりA株式会社の株主は保護されている。 次に譲受会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合には、譲受会社も譲渡会社の債務を弁済する責任を負い(22条1項)、商号を引き続き使用しない場合であっても譲渡会社の債務を引き受ける広告をしたときは、譲渡会社の債権者はその譲受会社に対し弁済を請求できる(23条1項)から、これによりA株式会社の債権者は保護される。またB会社(譲受会社)については特段の保護規定は存しない。
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問2 吸収分割とは、株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の会社に承継させることをいう(2条29号)。吸収分割後、吸収分割株式会社に対して債務の履行を請求できない吸収分割株式会社の債権者および吸収分割承継株式会社の債権者は吸収分割について異議を述べることができる(789条1項2号、799条1項2号)。そして吸収分割株式会社も吸収分割承継株式会社も、吸収分割をする旨、分割株式会社の商号及び住所、承継株式会社の商号及び住所等一定の事項を各々原則として官報に公告しかつ知れている債権者に個別催告しなければなならない(789条2項、799条2項)以上の点が事業譲渡の方法による場合との違いである。
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