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商法は、会社が円滑に資金調達できるよう新株発行を業務執行に準ずる事項扱っており、授権資本(166条一項3号)の枠内で取締役会決議により自由に発行ができるものとされている(280条の2第1項)。しかし、このように自由な発行を認
める結果、取締役の権限乱用により会社にとって必要のない資金調達がなされ、会社に不利益となるおそれがある。そこで、法はこれを防止するため、新株発行差止めと新株発行の無効の訴えを定める。
まず新株発行の差止(280条の10)の目的は、新株の発行の効力発生前に違法な新株の発行を差し止めて、株主が受けた、株価下落という経済的不利益を防止し、持株比率維持の利益を保護することにある。
そして、新株発行差止めは株主が、会社に対して新株の発行を請求することによって行われる。これに加えて、株主は栽判所に対し、新株発行の仮処分の申請を出すことができる。
これに対し、新株発行無効の訴え(280条の15)の目的は、違法な新株発行の効力発生後にその新株の効力をなくして、会社の利益保護、あるいは株主の利益を保護することにある。
そして、新株発行の無効の訴えは、発行の日より6カ月以内に、株主、監査役、取締役のみが訴えによってのみ提起できるとされている(280条の15)。そしてこの訴えにより、提起人は担保の提供を求められる場合があり、会社はこの訴えに関して公告をしなければならず、この無効の効力は対世効をゆうするものとなっている(280条の16、88条、165条、249条、109条、137条)。
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