▼ 2008/10/16(木) 論文合格者数予想2008
《一連の制度改革の方向性》
論文合格者数予測の方向性について考えてみます。ここでは、あえて、数字の根拠を示さないことにします。数字を用いた説明は2以降をお読みください。
まずは、だいたいの方向性と言うことで、金融庁・公認会計士監査審査会のねらい(至上命題)をもとに考えてみます。
金融庁・公認会計士監査審査会は、新試験導入をはじめとして、その後も、いろいろと制度を改善・変更してきました。新試験導入によって、会計士補も監査論・租税法を受験することになったり、アカスク修了生に対する短答一部科目免除、短答の1日化、論文の平日実施から金土日実施への変更、そして、極めつけは、短答年2回実施です。
いろいろと制度をいじくってきたようにみえますが、実は、一貫した狙いがあります。それは、「出願者数・受験者数を、どんな手を使ってでも増やしたい。」ことに尽きます。
会計士補が公認会計士試験を受験すれば、2006年当時であれば、4500人の受験者を確保することができます。しかも、結果として、そのうちの1800人が合格し、「20000人超が受験し、3000人超が合格した!」というように、大々的に報道をしてもらえます。受験者も合格者も合法的に「水増し」されたわけです。
アカスク修了生に対する短答一部科目免除も同じことです。本来なら、アカスク修了生に対しては、短答そのものを永久免除することもあり得たと思いますが、そうすると、短答出願者数・受験者数を稼ぐことができません。アカスク修了生も一応短答を受験させて、企業法だけの受験で高い合格率にしてしまえば、合格者の「水増し」もできます。
短答年2回実施も、論文合格発表前に受験申込期間があるのがポイントです。論文受験者も、合否がわからないので、結局は翌年の試験に出願します。その結果、論文試験に合格していても、翌年の出願者としてカウントされるため、当局側としては、受験しない出願者を2000人から3000人分確保して、出願者数を「水増し」できるのです。この2000人から3000人の出願者は、会計士補が残り少なくなった現在では、非常においしい「水増し」の供給源です。
短答1日化、論文の金土日実施、法令集配布、論文出題重点項目なども、出願者数・受験者数増加に大きく貢献すると思います。
とにかく、金融庁・公認会計士監査審査会にとって、出願者数・受験者数を増やすことは至上命題です。たしか、何かの声明文でも「公認会計士試験を魅力のある試験にしたい」という表現があったように思います。
このあたりは、新旧司法試験とは事情は全く異なります。新旧司法試験に関しては、受験者を増やしたいと考えている雰囲気は全くありません。
では、ここで、どのようなかたちであれ、合格者数・合格率を下げてしまったらどのような結果が待ち受けているのでしょうか?
一般的に受験生は、合格者数・合格率に非常に敏感です。旧司法試験でも、合格率・合格者数に比例して、出願者数・受験者数は減少してきました。そして、新司法試験の合格率がそれほど高くならないことが明らかになって、法科大学院入試の出願者数は、どこも大幅に減少しています。
そうだとすると、合格者数・合格率を下げてしまったら、公認会計士試験の出願者数・受験者数に大きく影響が出てしまい、金融庁・公認会計士監査審査会の目的達成に影響が出ることになります。
というわけで、ここの部分だけで「至上命題」に矛盾する決定をするとは思えないため、合格者数・合格率を下げることはないと思います。
ただ、合格者数・合格率を現状か、やや増加させた場合、質の問題はどうなるのか、就職の問題はどうなるのかという問題があります。質の問題や就職の問題が、合格者数・合格率を絞る正当な事情といえるのかどうかです。
質に関しては、公認会計士試験で担保する必要はなく、補習所や実務経験、修了試験で担保できるのですから、問題はないと考えているのではないでしょうか。しかも、その後のことは、公認会計士協会に責任があって、金融庁・公認会計士監査審査会には責任がないわけですから。
就職に関しても、近い将来の5万人計画が、アメリカの実態を参考にしたものであるなら、アメリカの公認会計士(登録者)のうちで、監査を行っている人が4割程度であり、半数以上が企業・官公庁・コンサルに就職している実態から考えて、それほど問題にしないと思われます(http://www.cpa-tac.com/us/guide/guide02.shtml)。
そういうわけで、質の問題や、就職の問題が、金融庁・公認会計士監査審査会の至上命題と矛盾する決定を正当化する「特段の事情」になるとは思えないため、やはり、合格者数・合格率は現状のままか、やや増加すると思います。
【平成18年~平成20年をとおしたデータでの分析】
論文合格者数予想します。冗長で稚拙な論理展開だろうが、自説をとうとうと展開して悦に入ろうが、何だって構いません。
正確な人数分布がわかれば話は早いのですが、入手できない以上、ある程度仮定をおく必要があります。
毎年の得点分布が52と51の間では同じ形をしていること、それが、会計士補、一般それぞれで異なるとしても、毎年同じであることを前提にしています。そして、それぞれの合格点に対応する合格率を、受験者数に掛けることにしました。
1 合格率と合格基準点の関係
① 合格点が52.0の場合 3108÷9617=32.3%
会計士補の合格率 1736÷4485=38.7%
一般からの合格率 1372÷5132=26.7%
② 合格点が51.0の場合 4041÷9026=44.8%
会計士補の合格率 1346÷2706=49.7%
一般からの合格率 2695÷6320=42.6%
③ 合格点が51.5の場合 (32.3+44.8)÷2=38.5%
会計士補の合格率 (38.7+49.7)÷2=44.2%
一般からの合格率 (26.7+42.6)÷2=34.7%
2 平成18年(2006年)の実績
① 合格点が52.0の場合 9617×0.323=3108
会計士補の合格者数 4485×0.387=1736
一般受験者合格者数 5132×0.267=1372
② 合格点が51.5の場合 9617×0.385=3707
会計士補の合格者数 4485×0.442=1982
一般受験者合格者数 5132×0.347=1780
③ 合格点が51.0の場合 9617×0.448=4306
会計士補の合格者数 4485×0.497=2229
一般受験者合格者数 5132×0.426=2188
《考察》
平成18年に、合格点を51.0に下げていたら、4300人超のものすごい合格者数になっていたことがわかります。それでも、51.5くらいに下げても問題はなさそうな感じがしますが。
3 平成19年(2007年)の実績
① 合格点が52.0の場合 9026×0.323=2917
会計士補の合格者数 2706×0.387=1047
一般受験者合格者数 6320×0.267=1690
② 合格点が51.5の場合 9026×0.385=3479
会計士補の合格者数 2706×0.442=1116
一般受験者合格者数 6320×0.347=2192
③ 合格点が51.0の場合 9026×0.448=4041
会計士補の合格者数 2706×0.497=1346
一般受験者合格者数 6320×0.426=2695
《考察》
平成19年に合格点が52.0だったら、合格者は2700~2900程度でした。さすがに、前年より減少するのはまずかったのでしょうか? それでも、51.5くらいでもよかったような気がします。
4 平成20年(2008年)の予想
① 合格点が52.0の場合 8463×0.323=2735
会計士補の合格者数 1429×0.387=553
一般受験者合格者数 7034×0.267=1880
② 合格点が51.5の場合 8463×0.385=3262
会計士補の合格者数 1429×0.442=632
一般受験者合格者数 7034×0.347=2440
③ 合格点が51.0の場合 8463×0.448=3789
会計士補の合格者数 1429×0.497=710
一般受験者合格者数 7034×0.426=2999
《考察》
平成20年に合格点が52.0になると、合格者数は、2400~2700になります。昨年の4000超から、いきなり2400まで減少することは考えにくいでしょう。一般からの合格者1900人説は、合格点が52.0を前提にしていると思います。
合格点を51.0のままにすると、一般受験者合格者は2999人になり、前年より若干多くなります。しかし、全体の合格者数は、3700~3800程度で、それでも前年より減少です。
仮に、一般受験者からの合格者を減らすとしても、合格点を51.5にして、2400~2500人くらいにすると思いますが、今まで51.5を採用してこなかったことから考えれば、やはり51.0が順当でしょう。
(参考) 短答免除者数基準-ここからは、一般受験者に限る
① 平成18年論文不合格(3760人)→平成19年短答免除(3612人)
② 平成19年論文不合格(3625人)→平成20年短答免除(3519人)
③ 平成20年論文不合格(3500?)→平成21年短答免除(2700?)
④ 平成20年論文不合格(4200?)→平成21年短答免除(3400?)
もうひとつ、毎年、論文不合格者・翌年の短答免除者の数を平準化しているようにも見受けられます。すなわち、論文不合格者・翌年の短答免除者を3500~3700あたりにするわけです。
しかし、今までは、論文不合格者は翌年の短答免除者になりましたが、平成20年の論文不合格者のうち、平成21年の短答免除を受けることができない人も現れます(平成19年短答免除者3612人×不合格率49.7%×不合格率49.7%=837人、800人程度と仮定)。
そうすると、論文不合格者を平準化させるつもりなら、3500人の不合格者が出て、短答免除者を平準化させるつもりなら(100人は断念すると仮定)、4200人の論文不合格者が出ることになります。そして、論文受験者が7034人ですから、少なくとも2800人、多ければ3500人の論文合格者がでることになります。
しかし、3500人も合格させると、ほぼ50.0くらいで合格できることになってしまいますので、さすがにありえないような気がします。
短答免除者を平準化すると考えて、2800人くらいが合格すると考えるのが順当な気がします。
【結論】
合格点から推定した合格率を基準にすれば、2500~3000人で、合格点は51.5~51.0。
短答免除者平準化基準では、2800人くらいだと思います。論文不合格者平準化基準は、論文合格者が多くなりすぎるので、なさそうな気がします。
(もちろん、私は、合格者3500人大歓迎です。)
《平成19年・平成20年の数値に着目した分析》
論文合格者数予想②では、合格点と合格率の相関関係や短答免除者平準化の観点から、平成18年・平成19年のデータをもとに合格者数を予想しました。
しかし、この予想だけでは、不十分かもしれません。それは、短答免除者のいない平成18年と短答免除者のいる平成19年とでは、全く別個の試験であると位置づけられている可能性があるからです。脇田良一会長(公認会計士・監査審査会)の講演からは、そのように読み取れます。
「平成19年試験の結果は、短答式試験合格者が6,321名、論文式試験受験者が9,026名となり、旧2次試験の合格者を除く論文式試験の合格者は2,695名となりました。この2,695という数字は過去に比べ非常に人数が増えているという印象を受けるでしょうが、これは2年間の短答式試験免除制度が大きく左右したのであろうと思います。また、論文式試験に不合格になっても、一部の科目について論文式試験合格者の平均点以上を獲得すると、その後2年間はその科目が免除となります。そうなると、短答式試験のための対策は行う必要はなく、その上、論文式試験の科目についても絞って勉強できるようになります。このように、試験の仕組みの改革が本年度の合格者の増加につながっているのではないでしょうか。」(http://www.fsa.go.jp/cpaaob/sonota/kouen/20071130.html)
そこで、平成19年のデータのみから、平成20年の論文合格者数を予測してみたいと思います。(以下、会計士補をのぞいた一般受験者のみを前提にする。)
1 願書提出者からの論文合格率
平成19年 2695÷18220人=14.8%
平成20年 14.8%×19736人=2921人
(考察)
願書提出者からの合格率を平準化するつもりであれば、2921人前後の合格者になると思われます。
2 短答受験者と短答免除者の合格率の違いに着目した分析
1 平成19年についての論文合格率の違い
関東財務局の分だけが判明しているため、そのデータを信用します。
(http://ameblo.jp/tamako0428/entry-10056272063.html)
486÷1616=30.07%(関東財務局の短答受験者の論文合格率-全体を代表する)
30.07%×2709=815人(全国の短答受験者の論文合格者数)
2695-815人=1880人(全国の短答免除者の論文合格者数)
1880人÷(6320-2709)=52.07%(短答免除者の論文合格率)
2 平成20年の短答受験者・短答免除者にあてはめる
短答合格者3515人×30.07%=1057人(短答合格者からの論文合格者予想)
短答免除者3418人×52.07%=1780人(短答免除者からの論文合格者予想)
1057+1780=2837人
(考察)
短答免除者と短答合格者では合格率が大きく異なること、平成19年と平成20年では、短答免除者と短答合格者の構成比率が大きく異なっていることから、それぞれの合格率を求めて、平成20年にあてはめてみました。
その結果から考えると、2837人の合格者になると思われます。
【結論】
短答免除者のいない平成18年と短答免除者のいる平成19年の試験が全く別個のものであると考えると、2837人~2921人ということになり、2900人前後の合格者になると思われます。
この結果は、前回(論文合格者数予想②)でいう、合格点51.0に対応する合格率を基準にした合格者数予測や、短答免除者数平準化基準に基づく合格者数予測とかなり近い値になっています。
すなわち、これまでのデータ分析にもとづけば、急激に合格者数が減少することはほぼ考えられません。
もし、私の仮定に大きな誤りがある場合には、いつでも、いかなることでも、具体的な指摘をお願いいたします。
論文合格者数予測の方向性について考えてみます。ここでは、あえて、数字の根拠を示さないことにします。数字を用いた説明は2以降をお読みください。
まずは、だいたいの方向性と言うことで、金融庁・公認会計士監査審査会のねらい(至上命題)をもとに考えてみます。
金融庁・公認会計士監査審査会は、新試験導入をはじめとして、その後も、いろいろと制度を改善・変更してきました。新試験導入によって、会計士補も監査論・租税法を受験することになったり、アカスク修了生に対する短答一部科目免除、短答の1日化、論文の平日実施から金土日実施への変更、そして、極めつけは、短答年2回実施です。
いろいろと制度をいじくってきたようにみえますが、実は、一貫した狙いがあります。それは、「出願者数・受験者数を、どんな手を使ってでも増やしたい。」ことに尽きます。
会計士補が公認会計士試験を受験すれば、2006年当時であれば、4500人の受験者を確保することができます。しかも、結果として、そのうちの1800人が合格し、「20000人超が受験し、3000人超が合格した!」というように、大々的に報道をしてもらえます。受験者も合格者も合法的に「水増し」されたわけです。
アカスク修了生に対する短答一部科目免除も同じことです。本来なら、アカスク修了生に対しては、短答そのものを永久免除することもあり得たと思いますが、そうすると、短答出願者数・受験者数を稼ぐことができません。アカスク修了生も一応短答を受験させて、企業法だけの受験で高い合格率にしてしまえば、合格者の「水増し」もできます。
短答年2回実施も、論文合格発表前に受験申込期間があるのがポイントです。論文受験者も、合否がわからないので、結局は翌年の試験に出願します。その結果、論文試験に合格していても、翌年の出願者としてカウントされるため、当局側としては、受験しない出願者を2000人から3000人分確保して、出願者数を「水増し」できるのです。この2000人から3000人の出願者は、会計士補が残り少なくなった現在では、非常においしい「水増し」の供給源です。
短答1日化、論文の金土日実施、法令集配布、論文出題重点項目なども、出願者数・受験者数増加に大きく貢献すると思います。
とにかく、金融庁・公認会計士監査審査会にとって、出願者数・受験者数を増やすことは至上命題です。たしか、何かの声明文でも「公認会計士試験を魅力のある試験にしたい」という表現があったように思います。
このあたりは、新旧司法試験とは事情は全く異なります。新旧司法試験に関しては、受験者を増やしたいと考えている雰囲気は全くありません。
では、ここで、どのようなかたちであれ、合格者数・合格率を下げてしまったらどのような結果が待ち受けているのでしょうか?
一般的に受験生は、合格者数・合格率に非常に敏感です。旧司法試験でも、合格率・合格者数に比例して、出願者数・受験者数は減少してきました。そして、新司法試験の合格率がそれほど高くならないことが明らかになって、法科大学院入試の出願者数は、どこも大幅に減少しています。
そうだとすると、合格者数・合格率を下げてしまったら、公認会計士試験の出願者数・受験者数に大きく影響が出てしまい、金融庁・公認会計士監査審査会の目的達成に影響が出ることになります。
というわけで、ここの部分だけで「至上命題」に矛盾する決定をするとは思えないため、合格者数・合格率を下げることはないと思います。
ただ、合格者数・合格率を現状か、やや増加させた場合、質の問題はどうなるのか、就職の問題はどうなるのかという問題があります。質の問題や就職の問題が、合格者数・合格率を絞る正当な事情といえるのかどうかです。
質に関しては、公認会計士試験で担保する必要はなく、補習所や実務経験、修了試験で担保できるのですから、問題はないと考えているのではないでしょうか。しかも、その後のことは、公認会計士協会に責任があって、金融庁・公認会計士監査審査会には責任がないわけですから。
就職に関しても、近い将来の5万人計画が、アメリカの実態を参考にしたものであるなら、アメリカの公認会計士(登録者)のうちで、監査を行っている人が4割程度であり、半数以上が企業・官公庁・コンサルに就職している実態から考えて、それほど問題にしないと思われます(http://www.cpa-tac.com/us/guide/guide02.shtml)。
そういうわけで、質の問題や、就職の問題が、金融庁・公認会計士監査審査会の至上命題と矛盾する決定を正当化する「特段の事情」になるとは思えないため、やはり、合格者数・合格率は現状のままか、やや増加すると思います。
【平成18年~平成20年をとおしたデータでの分析】
論文合格者数予想します。冗長で稚拙な論理展開だろうが、自説をとうとうと展開して悦に入ろうが、何だって構いません。
正確な人数分布がわかれば話は早いのですが、入手できない以上、ある程度仮定をおく必要があります。
毎年の得点分布が52と51の間では同じ形をしていること、それが、会計士補、一般それぞれで異なるとしても、毎年同じであることを前提にしています。そして、それぞれの合格点に対応する合格率を、受験者数に掛けることにしました。
1 合格率と合格基準点の関係
① 合格点が52.0の場合 3108÷9617=32.3%
会計士補の合格率 1736÷4485=38.7%
一般からの合格率 1372÷5132=26.7%
② 合格点が51.0の場合 4041÷9026=44.8%
会計士補の合格率 1346÷2706=49.7%
一般からの合格率 2695÷6320=42.6%
③ 合格点が51.5の場合 (32.3+44.8)÷2=38.5%
会計士補の合格率 (38.7+49.7)÷2=44.2%
一般からの合格率 (26.7+42.6)÷2=34.7%
2 平成18年(2006年)の実績
① 合格点が52.0の場合 9617×0.323=3108
会計士補の合格者数 4485×0.387=1736
一般受験者合格者数 5132×0.267=1372
② 合格点が51.5の場合 9617×0.385=3707
会計士補の合格者数 4485×0.442=1982
一般受験者合格者数 5132×0.347=1780
③ 合格点が51.0の場合 9617×0.448=4306
会計士補の合格者数 4485×0.497=2229
一般受験者合格者数 5132×0.426=2188
《考察》
平成18年に、合格点を51.0に下げていたら、4300人超のものすごい合格者数になっていたことがわかります。それでも、51.5くらいに下げても問題はなさそうな感じがしますが。
3 平成19年(2007年)の実績
① 合格点が52.0の場合 9026×0.323=2917
会計士補の合格者数 2706×0.387=1047
一般受験者合格者数 6320×0.267=1690
② 合格点が51.5の場合 9026×0.385=3479
会計士補の合格者数 2706×0.442=1116
一般受験者合格者数 6320×0.347=2192
③ 合格点が51.0の場合 9026×0.448=4041
会計士補の合格者数 2706×0.497=1346
一般受験者合格者数 6320×0.426=2695
《考察》
平成19年に合格点が52.0だったら、合格者は2700~2900程度でした。さすがに、前年より減少するのはまずかったのでしょうか? それでも、51.5くらいでもよかったような気がします。
4 平成20年(2008年)の予想
① 合格点が52.0の場合 8463×0.323=2735
会計士補の合格者数 1429×0.387=553
一般受験者合格者数 7034×0.267=1880
② 合格点が51.5の場合 8463×0.385=3262
会計士補の合格者数 1429×0.442=632
一般受験者合格者数 7034×0.347=2440
③ 合格点が51.0の場合 8463×0.448=3789
会計士補の合格者数 1429×0.497=710
一般受験者合格者数 7034×0.426=2999
《考察》
平成20年に合格点が52.0になると、合格者数は、2400~2700になります。昨年の4000超から、いきなり2400まで減少することは考えにくいでしょう。一般からの合格者1900人説は、合格点が52.0を前提にしていると思います。
合格点を51.0のままにすると、一般受験者合格者は2999人になり、前年より若干多くなります。しかし、全体の合格者数は、3700~3800程度で、それでも前年より減少です。
仮に、一般受験者からの合格者を減らすとしても、合格点を51.5にして、2400~2500人くらいにすると思いますが、今まで51.5を採用してこなかったことから考えれば、やはり51.0が順当でしょう。
(参考) 短答免除者数基準-ここからは、一般受験者に限る
① 平成18年論文不合格(3760人)→平成19年短答免除(3612人)
② 平成19年論文不合格(3625人)→平成20年短答免除(3519人)
③ 平成20年論文不合格(3500?)→平成21年短答免除(2700?)
④ 平成20年論文不合格(4200?)→平成21年短答免除(3400?)
もうひとつ、毎年、論文不合格者・翌年の短答免除者の数を平準化しているようにも見受けられます。すなわち、論文不合格者・翌年の短答免除者を3500~3700あたりにするわけです。
しかし、今までは、論文不合格者は翌年の短答免除者になりましたが、平成20年の論文不合格者のうち、平成21年の短答免除を受けることができない人も現れます(平成19年短答免除者3612人×不合格率49.7%×不合格率49.7%=837人、800人程度と仮定)。
そうすると、論文不合格者を平準化させるつもりなら、3500人の不合格者が出て、短答免除者を平準化させるつもりなら(100人は断念すると仮定)、4200人の論文不合格者が出ることになります。そして、論文受験者が7034人ですから、少なくとも2800人、多ければ3500人の論文合格者がでることになります。
しかし、3500人も合格させると、ほぼ50.0くらいで合格できることになってしまいますので、さすがにありえないような気がします。
短答免除者を平準化すると考えて、2800人くらいが合格すると考えるのが順当な気がします。
【結論】
合格点から推定した合格率を基準にすれば、2500~3000人で、合格点は51.5~51.0。
短答免除者平準化基準では、2800人くらいだと思います。論文不合格者平準化基準は、論文合格者が多くなりすぎるので、なさそうな気がします。
(もちろん、私は、合格者3500人大歓迎です。)
《平成19年・平成20年の数値に着目した分析》
論文合格者数予想②では、合格点と合格率の相関関係や短答免除者平準化の観点から、平成18年・平成19年のデータをもとに合格者数を予想しました。
しかし、この予想だけでは、不十分かもしれません。それは、短答免除者のいない平成18年と短答免除者のいる平成19年とでは、全く別個の試験であると位置づけられている可能性があるからです。脇田良一会長(公認会計士・監査審査会)の講演からは、そのように読み取れます。
「平成19年試験の結果は、短答式試験合格者が6,321名、論文式試験受験者が9,026名となり、旧2次試験の合格者を除く論文式試験の合格者は2,695名となりました。この2,695という数字は過去に比べ非常に人数が増えているという印象を受けるでしょうが、これは2年間の短答式試験免除制度が大きく左右したのであろうと思います。また、論文式試験に不合格になっても、一部の科目について論文式試験合格者の平均点以上を獲得すると、その後2年間はその科目が免除となります。そうなると、短答式試験のための対策は行う必要はなく、その上、論文式試験の科目についても絞って勉強できるようになります。このように、試験の仕組みの改革が本年度の合格者の増加につながっているのではないでしょうか。」(http://www.fsa.go.jp/cpaaob/sonota/kouen/20071130.html)
そこで、平成19年のデータのみから、平成20年の論文合格者数を予測してみたいと思います。(以下、会計士補をのぞいた一般受験者のみを前提にする。)
1 願書提出者からの論文合格率
平成19年 2695÷18220人=14.8%
平成20年 14.8%×19736人=2921人
(考察)
願書提出者からの合格率を平準化するつもりであれば、2921人前後の合格者になると思われます。
2 短答受験者と短答免除者の合格率の違いに着目した分析
1 平成19年についての論文合格率の違い
関東財務局の分だけが判明しているため、そのデータを信用します。
(http://ameblo.jp/tamako0428/entry-10056272063.html)
486÷1616=30.07%(関東財務局の短答受験者の論文合格率-全体を代表する)
30.07%×2709=815人(全国の短答受験者の論文合格者数)
2695-815人=1880人(全国の短答免除者の論文合格者数)
1880人÷(6320-2709)=52.07%(短答免除者の論文合格率)
2 平成20年の短答受験者・短答免除者にあてはめる
短答合格者3515人×30.07%=1057人(短答合格者からの論文合格者予想)
短答免除者3418人×52.07%=1780人(短答免除者からの論文合格者予想)
1057+1780=2837人
(考察)
短答免除者と短答合格者では合格率が大きく異なること、平成19年と平成20年では、短答免除者と短答合格者の構成比率が大きく異なっていることから、それぞれの合格率を求めて、平成20年にあてはめてみました。
その結果から考えると、2837人の合格者になると思われます。
【結論】
短答免除者のいない平成18年と短答免除者のいる平成19年の試験が全く別個のものであると考えると、2837人~2921人ということになり、2900人前後の合格者になると思われます。
この結果は、前回(論文合格者数予想②)でいう、合格点51.0に対応する合格率を基準にした合格者数予測や、短答免除者数平準化基準に基づく合格者数予測とかなり近い値になっています。
すなわち、これまでのデータ分析にもとづけば、急激に合格者数が減少することはほぼ考えられません。
もし、私の仮定に大きな誤りがある場合には、いつでも、いかなることでも、具体的な指摘をお願いいたします。