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l'Agenda pour le Succes-公認会計士試験合格への課題

2008/12/08(月) (合格体験記)短答対策

はてなブックマークの情報 はてなブックマークに登録 はてなブックマーク数 2008/12/31 23:22 2008合格体験記rouge
第三 短答対策
 1 目標は「短答合格」ではない-上位合格を目指す
 受験生として、短答に合格できなければどうしようもないことは、私自身、一番よくわかっています。
 しかし、あえて言いたいのが、「合格を目指さない」ということです。つまり、「論文合格に必要十分な短答合格レベル」を目指すべきです。たとえば、私の場合、得点率80%以上、順位で言えば上位5%程度で、財務を中心に得点を稼ぎ、正誤の判断ができるのみならず、理由付けを簡単に一言で説明できるようになることを心がけていました。
 短答の上位合格にこだわるのは、理由があります。
 第一に、短答の合格発表までの1ヶ月あまりを、ボーダーラインを気にせずに、論文対策に集中するためです(5月短答の場合)。もし、短答の点数が70%前後を下回っていたら、ボーダーラインや予備校同士で正解が割れた問題のことが気になって、勉強に集中できないと思います。
 第二に、短答の知識が論文に生きることがあるからです。短答に合格すれば、ライバルは短答免除者ですが、短答免除者との差別化を図るためには、短答の時期にしかできない勉強をきちんとしておくべきです。実際に、短答模試の上位者(上位2%以内)は、ほとんどすべて論文にも合格しています。
 第三に、租税や民法のような、論文にしかない科目の勉強時間を確保するためです。もし、短答をギリギリ通過できるような実力しかなければ、短答後にも短答科目をレベルアップさせなければなりませんが、そのようなことをしていれば、租税や民法に十分時間をかけることができなくなってしまいます。
 なお、マークシートは、正確に読んでもらえるとは限りません。私は、自己採点の結果383点/500点だと思っていましたが、成績開示の結果376点/500点でした。財務会計の7点問題で一つマークを読み取ってもらえなかったものがあったようです。もし、合否を分けるような点数だったら、大変なことになっていました。

 2 短答特化しないこと-短答の知識を論文に活かす
 短答の成績が下がりはじめたとき、気持ちが焦って、短答に特化したくなる気持ちはわかります。そして、特に大原の場合、講師が短答特化を勧めるような発言をすることから、心が揺れるのはよくわかります。
 しかし、いかなる事情があったとしても、以下のような理由から、短答特化はすべきではないと思います。
 第一に、短答特化のために、論文の答練を受けないことにすれば、短答の知識が、短答のためにしか役立たないものになってしまいます。論文の答練を受けるからこそ、短答の知識の論文での使い方を意識できるようになります。そして、短答免除者や短答合格が確実な受験生が、論文合格のために勉強を進めているわけですから、短答合格が危ないからと言って短答特化してしまえば、確実に大きな差がついてしまいます。
 第二に、論文の勉強が短答に役立つことがあるからです。実際に、肢別チェックや短答の答練だけでは、なかなか身につかなかった知識でも、論文答練を受けたり、論文答練の解説を受けたりすることによって理解が進み、知識として定着することもあります。
 第三に、特に入門生の場合であれば、短答特化することによって、租税法などをおろそかにしてしまえば、次年度以降、実力が不完全であるにもかかわらず、上級の講義を受講しなければならないことになり、とりかえしがつかないことになってしまいます。
 おそらく、短答に関しては、「費用対効果の高い企業法」と「差がつく財務会計」で確実に得点できれば、それほど心配する必要はないと思います。

 3 科目別対策
 (1) 短答企業法-費用対効果が最も良い
 短答企業法は、「最も短答対策が必要な科目」と巷では言われています。しかし、私はそのようには思いません。むしろ、「最も短答対策の必要がない科目」だと思っています。
 理由は、肢別チェックや問題をいくらやってもきりがないですし、条文も長くて括弧書きがあったりして非常に読みにくいからです。
 それくらいなら、論文の対策でおおざっぱに趣旨や本質を理解して、自分なりの趣旨や本質から推測してどれくらい解けるのかを試してみて、できなければ自分なりの理解を修正するなり、丸暗記するなりして対応すればいいように思います。
 私自身は、短答前に論文企業法の勉強をほとんどしていなかったのですが、論文の勉強をしているときに、論文の勉強こそ、短答に役立つということを思いつきました。
 短答の答練の問題は、選択肢が5つになるようにできています。個人的には、学習の便宜のために、選択肢が7・8個ものや、場合には10個を超えるものも出題するなど柔軟な対応をすべきだと思いますが、おそらくそういうことはしてくれないでしょう。そして、どの分野の論点も、4つや5つの選択肢で内容が網羅できるようにはなっていないので、短答の問題ばかり解いていれば、知識にアナができてしまいます。肢別チェックや類似のテキストは、短答答練の問題をバラバラにしただけなのでアナを埋めることができません。結局は、論文の対策やテキストから得た理解が必要になってきます。
 たしか、阿部太朗先生の短答レジュメには「論文の勉強が不十分な者には効果がない」という注意書きが書かれていたと思いますが、その通りだと思います。

 (2) 短答財務会計-最も差がつく科目
 私が、1年目の短答で失敗した原因が、財務会計です。特に、ストックオプションや退職給付、減損会計など、新基準に関する論点が計算も理論もことごとく苦手で、弱点補強をする間もなく本試験を迎えてしまったという感じでした。当時は、財務会計が免除になる税理士簿財合格者がとてもうらやましかったです。
 しかし、あるとき、発想を転換しました。財務は難しいのではなく、差がつく科目だというように認識を改めました。そして、財務を克服しない限り、短答は合格しないというように考えることにしました。
 おそらく、試験委員はストックオプションや退職給付、減損会計などの新基準について、勉強をしてきた人と勉強をしていない人とで差をつけたいはずです。そうだとすれば、これらの論点については、知っていれば簡単に解ける問題が出るだろうし、まさか、複雑なヒッカケを出題して、差がつかないようにするはずがないでしょう。
 一見して「いやだ」と思いたくなるのは、みんな同じだと思います。しかし、みんなが「いやだ」と思うからこそ、逆に差がつくのだと思います。

 なお、財務会計が苦手になる原因は、①新基準に関する論点が苦手、②複雑な計算が苦手、の2つがあります。
 まず、②の「複雑な計算が苦手」という点については、そもそも、解かせないように複雑な問題を出題しているのですから、問題が悪いのです。従って、「悪い問題である」と「早く」判断して、残りの解ける問題に時間をかけるようにすべきです。もちろん、正答率が高いのに勝手に「悪い問題」としてしまったら反省すべきです。また、解けない問題に時間をかけすぎたときも反省すべきです。
 これに対して、①の「新基準が苦手」という点についてですが、知っているか知らないかで差がつく部分ですから、絶対に克服すべきです。そして、一つの論点をマスターするだけで、計算の問題と理論の問題が解けるようになるわけですから、一石二鳥です。しかも、財務は1問の配点が7点ですから、計算と理論で14点を確保することができます。財務の勉強をしているとき、ひとつひとつの知識に比重が重いということを意識していれば、自然に集中力も上がると思います。

 (3) 管理会計・監査論-マークシートの取り違えに注意
 管理会計は、①過去問(平成7年から)に出題された原価計算基準と、②予備校の答練で出題された理論部分、③日商1級レベルの計算ができればいいと思います。あまりにも複雑な計算問題や意味のわからない問題は「悪問」だと見切りをつけ、「短時間で」捨てることが重要だと思います。もちろん、「悪問」かどうかの判断は、正答率に基づいた客観的なデータと一致している必要があります。
 監査論は、①監査基準等や意見書、委員会報告書の内容を把握し、②予備校の答練で出題された問題を、肢ごとに理由をつけて正誤を判断できればいいと思います。あと、短答固有の出題範囲については、短答で出題されることがわかっているので、絶対に得点すべきだと思います。
 実は、それよりも、最も大事なことは、試験当日にマークシートをきちんと確認することです。監査と管理は同じ時間に行われて、同じマークシートが2枚配布されるわけですから、きっと間違える人はいるでしょう。きちんと確認しなければ、合格発表まで不安になります。ミスノートに書いたミスをしたくらいでは、短答に落ちることはありませんが、2枚のマークシートを間違えてしまえば、採点してもらえません。

 (4) 問題を速く解く
 科目別の対策とはあまり関係のないことですが、私は、問題を速く解くことを意識いていました。もちろん、むやみにスピードを上げるのではなく、速く正確に解くことが必要です。
 受験生に与えられた時間は平等です。しかし、他人よりも量をこなしたいと思った場合、単に勉強時間を長くすればいいというものではありません。本気で勉強している人であれば、勉強時間にも限度があります。長く勉強すれば、それだけ集中力も低下してしまいます。
 もし、問題を解くのが他人よりも速ければ、同じ時間で、より多くの問題を解くことができます。それによって、集中力を低下させずに、多くの勉強量をこなすことができます。別に特殊な能力が必要ではありません。単に、意識するだけです。

 なお、私は、企業法であれば、20問を7~8分で解いて、常に85%以上の正解率でした。監査論は、もう少し長く、10分以上はかけていました。

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