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公認会計士試験2005年度合格体験記

3回連続短答落ちが4回目で生まれ変わった!

by lust

【はじめに】

 はじめまして。
この度2005年度二次試験合格体験記を書かせていただくことになったlustです。
私は3回連続で短答落ちした後、今年で短答、論文に初の合格を果たすことができました。
他の優秀な体験記執筆者の方と比べたら明らかに異質な経歴だと思います。

よって私の体験記はこれから本格的に勉強を始めようとする入門生よりもむしろ勉強しているのになかなか成績があがらない、合格できない長期受験生のために書こうと思っています。

そういった方が私の体験記を読んでくださって、少しでも参考にしていただき来年の合格への助力となることができれば、
私にとってこれ以上の幸いはありません。
(もちろん入門生のかたに参考にしていただけるのも嬉しいです(;^_^A)

【目次】

【1. プロフィール】

 現在24歳。16年3月に地方国立大を卒業。
4回目の受験で論文合格を果たし、4大法人のひとつに内定を頂き12月から勤務開始。
受験予備校はTACでした

【2. 合格への軌跡】

(時系列で書きます。長いので飛ばしてよんでいただいても結構です。あまり参考にはなりません)

<大学入学〜TAC入学まで>

 1999年、現役で地方国立大学に入学。大学生活も最初は目新しく楽しかったが、すぐ麻雀とゲーム浸りの生活に移行し堕落した生活を送る。また4年に一回ぐらいのサイクルで来る〔信長の野望ブーム〕が訪れ、大学に全く行かなくなる。
このままの生活ではいけないと気付き、なにか大学生活における目標を設定しようと思いTAC2002年度目標CPA講座に入学する。

<受験1回目>

 元々堕落した生活をおくっていた上に、入学した動機も弱いものであったため、入門期では授業はさすがに出席していたが、復習はテキストについてくるトレーニングをやるぐらいであまり勉強できなかった。

 (一応、入門生の方のために書きますが入門期をおろそかにした人は、通常3回は受験しないと合格できません。短期合格を目指すのであれば、この時期が最も重要です。なぜなら入門期をおろそかにすると、上級期の勉強に全くついていけなくなり1年を棒にふるからです)

 やばいと思いつつなんとなく上級期に突入するが、ネットにはまったり、コンパにいったりと微妙に遊んでおり、自分なりにはやっていたつもりだったが昼出勤なども多かった。しかも理論の答練の前に一夜漬けで理論を叩き込みその後はまったく復習しない、計算も気が向いたらやるといった冗談のような勉強方法を展開し、結果余裕の短答落ちに終わる。(たぶん29点です。論文式全答練は2800番ぐらい。経済は15点。正直なんとも思わなかった)

<受験2回目>

 いい加減そろそろ勉強しないとまずいと気付き、かなり勉強し始める。夏まで計算を重点的にやり原計はそれなりにできるようになったが、簿記が相変わらずダメだった。その後もそれなりに勉強はしていたと思うが、理論に関しては論点集やテキストを答練前に一字一句違わず暗記するといった勉強方法をとったため、復習のスピードがあがらず答練前にその範囲を勉強することで精一杯になってしまう。それでも基礎答練などはそれなりに点がとれたが、財表など1ヶ月かけても論点集が半分も終わらないといった調子で応用答練は惨敗。また経済が嫌いでどうにも身につかない。結果、論文式全答練は2300番。また経済15点。短答は3月ぐらいから対策したため、さすがにC判定ぐらいとれるようになっていたが、所詮は付け焼刃であったため本番は33点で落ちる。ちょっとへこむ。

<受験3回目>

 同時期に入学した友達はほとんど短答に合格し、全答練ランカーになった友達も結構いた。
本気でこの試験はやばいと気付き、成績優秀者に勉強方法を聞きまわり根本的に勉強方法を見直す。まず計算がお話になっていないため、夏まで一日最低8問ぐらい解き、計算を固める。また一日7科目勉強法を開始し、理論のテキストを二週間で一回転させるようにした。

合格する友達を横目に、必死で勉強したため成績が急上昇し答練の優秀者ランキングにも頻繁に名前が載るようになる。短答も40点付近がとれるようになり、いわゆる成績優秀者と普通に勉強の話ができるようになる。知り合いの数も爆発的に増加。3月付近で再び成績が上昇しこの時期の短答答練はほとんど40over、論文式全答練も300番台がとれるまでになった。

あっさり短答に合格し次の全答練は名前を載せてやろうと思っていたらまさかの短答33点...。
合格発表までの一ヶ月間は全く勉強に集中できず、2ちゃんに貼りつき、疑義問が正解していますように、ボーダーも2点下がりますようにと祈ったが、煽られたあげく結局両方外し、見事に短答落ち。
合格発表までは、本当に自分が落ちるなんて信じられなかった・・・

<受験4回目>

 失意のどん底・・・
毎日のように母親に就職しろとせっつかれる。一応、就活情報などもあさってみるが、全然やる気にならない。自分が一回も論文もうけずに撤退するのがどうしても納得できなかった。家族会議が開かれ、うつむきながら受験を続けたい旨を伝える。
妹(某4大商社内定)などには「あんたは一生うからないの!才能がないからっ。これ以上親に迷惑をかけるな」と罵られる。
母親にはもう少し優しめの言葉でとにかく受験を辞めてほしいと執拗に迫られる。
しかし、黙って聞いていた無口な親父が突然、
「それがお前の夢なら俺は応援するっ。もう一回だけ、やってみろやっ」と吠えて顔をぐしゃぐしゃにして泣き出してしまった。
いつのまにか俺も泣いてしまっていた・・・。

 ということで、勉強は継続できるようになったが、以前とは比べ物にならないくらい集中力が落ちてしまう。しかしTACには恥ずかしくて行けないし、家も超居づらい雰囲気になっていたため、大学の図書館やLECの自習室を転々とする。
気分転換にと甲子園球場でファウルボールが来たら指をさして笛をふくといったバイトを始める。また職場はハタチぐらいの子が多かったが、自分は新入りなのでペコペコしていた。自分にはそれがふさわしいと思った。

 友人の励ましなどもあり、9月ぐらいからはややマトモに勉強できるようになった。自分がなぜ短答に落ちたか、来年の論文にたった一回で合格するためにはどうすればいいかを毎日考えながら勉強した。

 合格発表後は自分より成績の悪かった人たちが次々と合格した悔しさや自分のふがいなさから電気を消して眠ることができなくなってしまう。電気を消して眠るとネガティブな考えが次々と浮かんできて眠れなくなってしまうからだ。
しかし、自分が4年目どうにか勉強できたのは優秀な1年目、2年目の友達達がどんどん成績でプレッシャーをかけてくれたからだと思う。彼らの勉強量、方法論に刺激をうけたし、質問も、されたこっちの理解が深まるような本質を問う質問ばかりだった。
彼らにベテランとして負けるわけにはいけないと思い頑張って勉強した結果、全科目で答練成績優秀者として名を連ね短答も40をきることはなかった。しかし短答がとにかく不安だったため短答対策は12月から少しずつ始めた。

 一回目の論文式全答練はまた300番台でランキング入りを果たすことはできなかった。また大原の短答公開模試もイマイチな結果だった。
また落ちるのか・・・という不安を抱えながら短答式本試験に臨む。何度もパニックになりかけたが、去年の事を思い出しとにかく落ち着いて解くことだけを心がけた。終わった時は何かすさまじい満足感のようなものがあった。

 震えながらやった自己採点の結果は35・・・俺はまたやってしまったと思い、目の前が真っ暗になった。
しかし疑義問の存在が判明し、どうもそれが自分にとって有利に働くという事、あと周りがあまりできていない事を知り少し気持ちが明るくなった。最終的には38点とれていたが、金融庁はマトモな問題が作れないならせめて解答はすぐに開示してほしいものだと思う。
あと財表の試験委員は頭を丸めて反省してほしい。たまたま正解したが、13番も没問にしてよいぐらいのひどい問題だ。

 短答終了後はよく勉強できた。
ひたすら短答に落ち本試験前はいつも計算の練習ばかりしていたlustにとって本試験直前の対策は楽しかった。
全答練も2回目でようやく念願のランキング入りを果たし、図書券までいただくことができた。

 本試験は簿記をいきなり連結から解きパニックになりかけるが、どうにか落ち着きその後の科目は無難にこなす。
2日目が終わった時点で確かな手ごたえを感じ、苦手な商法で奇問がでないことを祈るばかりだったが結果的にはド典型。
全科目が終わった瞬間は合格を確信したが、やはり発表一ヶ月前からは不安にさいなまれた。合格発表はネットで見たが手が震えて頭が痛くて、なかなかマウスを動かすことができなかった。もたもたしているうちに親父から電話がかかってきて合格を知らされた。
長い受験生活がやっと終わった。あまり嬉しくはなかった。ただほっとした。

【3. 私の勉強法に対する考え方】

(総論)

 短期合格者とベテラン受験生の違いはどこにあるのでしょうか?ベテラン受験生は私の知る限りではよく勉強しますし、勉強量では1,2年目には負けないはずです。私は両者をわける決定的な要因は考える受験生であるか否かであるかと思います。短期合格者は勉強しながら、どうすれば合格できるか、どうすれば成績があがるかを常に考えながら勉強しています。また勉強に対する姿勢が素直です。わからないことがあれば初歩的なことであってもすぐ他人にアドバイスを求めますし、自分の方法とは違っても良いと思われる方法があれば、それをすぐに採用します。しかしベテラン受験生は残念ながら私も含め予備校から提供された教材やカリキュラムをただ漫然とこなしている方が多いです。毎年、授業があればなんとなく出席し、答練があればなんとなくその対策をし、短答前になればなんとなく短答対策を始める。しかも嫌いな科目はやらない。自分のやり方を変えない。反復練習が甘く記憶が定着しないから、まぐれで短答にうかることはあっても論文は合格できず、また次の年の短答に落ちたりする。そしてうまくいかないのは予備校が悪いからと感じ、他校に移ったり単科講座をとりまくったりといった悪循環を繰り返し、ますます記憶は定着しない・・・。

 なかなか勉強の成果があがらない受験生はとにかく考えてください。あなた方に足りないのは勉強量ではなく戦略だと思います。
本試験に合格するためにはなにが必要なのか、必要な能力を身につけるためにどのように勉強すればいいのか、そしてそのために今日は具体的に何をすればいいのか・・・。

 考えても、考えてもわからなければ他人に聞けばいいのです。自分より受験回数が少なくとも、年齢が若くとも変なプライドは捨てて素直に教えを乞うてください。私は最後の年でも、優秀な1年目の方などによく質問をしていました。
最も恥ずかしいのは落ちることです。それを回避するためならどのような恥も享受すべきです。
偉そうに書いたうえに精神論的になってしまいました。これは過去の私自身に対する批判でもあります。私自身、今から考えれば本当に不思議なほど何も考えず勉強していました。

(各論)

 ここから私の勉強方法に対する考え方を紹介します。こういってはなんですが、特に目新しいものはないかもしれません。またこれはあくまでも私の勉強法に過ぎず、他の方にどこまで当てはまるかわかりません。また私の勉強法が仮に気にいっていただけたとしても、それを丸飲みすることは考える受験生であることを放棄する態度であると思います。よく言われることですが、大脳の情報認知パターンは人によって違い、自分にふさわしい勉強法はその人自身が見つけ出すしかありません。しかし私自身、受験時代は読んでもピンとこなかった合格体験記が今になって読んだらよくわかるということがあります。合格者にはある程度、勉強法に対して共通した考え方があるのかもしれませんね。よって私の体験記と他の体験記とに、仮に似たような記述があってもパクリとかではなく自然なことなのだと理解していただきたいと思います。むしろ多くの合格者が共通して薦める勉強法は優れたものである可能性が高いと言えます。

1.とにかくまわす、繰り返すことを心がけること

 散々、偉そうに前置き書いといて、今更何を言っているんだ、こいつは・・・と思われた方もいるかもしれません。

 しかし、この事をきっちり自覚していない受験生は意外と多いと思います。この試験の難しいところは時間制限があることです。
計算でも、理論でも、短答でも時間制限がなければそこまで難しくはありません。なぜなら勉強する内容はそこまで難しくないからです。実際、本試験でも科目によっては、相当高いレベルにある受験生でも時間が足りなくなるような問題が数多く出題されます。そのような問題に対処するためには計算でも理論でもスピードアップを図る必要がありますが、そのためには徹底した反復練習が最も効果的です。というか、凡人にはそれしかありません。計算はこれと思った問題は40分ぐらいで100点がとれるまで、理論は目をつぶればテキストのレイアウトが浮かんできて何が書いてあるか思い出せるぐらいまで。実際、二年目で超成績優秀者としてあっさり合格していった後輩は自分の所有する問題は著しく出題確率の低い問題を除いて(帳簿とか)、本試験までに全て100点とれるまで繰り返したそうです。

 私が「めっちゃしょーもないミスして96やった時とかどうすんの?それでもまた解きなおすん?」と聞いたら「いやーしょーもないミスをするって事は自分のその問題に対する理解がまだまだ浅いっていう事だから、また解き直しますね」とか言われてしまいました。
私も理論のテキストは、ラスト2年で100回ぐらい読んだと思います(大げさ?)。それだけ読めばバ○でも頭に定着します。

2. 1日7科目勉強法

 これはpurpleさんの言うように人によってやり方が違います。確かに絞ってやる人も多いです。私が思うに絞ってやる派は計画作成能力や計画遂行能力がともに高い方にあっていると思います。しかし私のように、計画を立てること自体が面倒くさく、しかも計画を立ててもやたらハードな計画をたててしまい、半分も遂行できない事があるようなダメ人間には7科目勉強法がお薦めです。

 7科目勉強法のメリットは、イチイチ計画を立てなくとも各科目の勉強時間に偏りができない、また嫌いな科目だからついついやらなくなってしまうといった事が防げるため苦手科目ができにくい事、科目を変えることで気分転換が図れること、また理論などは前日の復習を軽くやってからその日の範囲をやるようにすればより記憶に定着しやすいことなど様々あげられます。私は計算一日5〜6問、理論1時間ずつを目標に勉強していました(授業がある日は計算を減らす)。
 また理論は、最初は2週間で一回転するようにしていましたが、はやくに5〜6日でまわせるようになりました。理論の復習は授業一回分の復習を1時間で終わらせるようにすれば1日1時間で2週間以内にまわせるようになっています。これ以上は時間のかけすぎだと思います。
最初は読むだけになってしまうかもしれませんが、20回も読めば覚えるだろうというスタンスでやっていました。ただし定義などはカード化等したほうがいいかもしれません。
経営も1日1時間やらなあかんの〜という疑問に対しては後述します。

3.計算はまとめてやる事

 これも基本的なことなので書くのにためらいが生じますが、重要なので一応書いておきます。上述した1日7科目勉強法は計算がある程度完成している事が前提になります。ある程度完成とは答練でいえば初見で平均点の20点上がとれるレベルでしょうか。だいたい120点ぐらいですね。そうでない方はとにかく計算をやってください。計算はできないうちは毎日ちょびちょびやっても力がつきません。ドカッとまとめてやらないとすぐ忘れるし、知識がつながっていきません。特に簿記はそうです。私も自作自演のインチキ人生相談をやっていらっしゃる方のような事は言いたくないのですが、やはりこの試験において計算は相当重要です。理論はどのような採点がなされているのか未だによくわかりません。計算はできる人、できない人との差がはっきりついてしまいます。

 単なる経験則ですが、計算がある程度以上のレベルに達していない方は何度うけても絶対合格できません。ですから、計算がある程度完成してなければ、理論は勉強する資格もないのだと割り切って勉強していただきたいと思います。実際、私は合格が現実的なものになってきたなと感じたのは計算ができるようになってきた頃でした。

4.答練は点数も含めて重視すること

 なにか近年、答練のための勉強は悪であるかのような言われ方をされているのを見ることが多いです。ベテランは答練の点数で一喜一憂しているからうからない・・・というような言われ方です。確かに答練前に他の科目を犠牲にして集中的にその科目の対策をし、答練後その範囲の復習をしないといった勉強は悪です。しかし1日7科目勉強すると決めていればそのような弊害はある程度防げるはずです。

 何より答練の点数は無視し、1年後の、うけられるか否かわからない論文式本試験のためにひたすら勉強するといった事はモチベーション維持の観点から難しいと思います。(ただし、TACで言えば理論の基礎答練の点数を重視しすぎる事は弊害の方が大きいのかもしれません。あれはいつ受けたとしても120ぐらいとれる事を目標に勉強した方がいいでしょう。)
私の周りの友人(必ずしもベテランばかりではありません。むしろ1,2年目の方が多かった)は、私も含めて答練の点数で一喜一憂しまくっていましたが、みな合格しました。

 また全答練はもちろん普段の答練で好成績を収めている人はやはり圧倒的な確率で合格していきます。実際、毎年、官報に名前が載っている人は成績優秀者として表に載っている方ばかりでした。最近は載らなくても合格できるケースがかなり見られますが・・・
私は答練の3日前から1日1時間だけ答練の勉強をしていました。これ以上はやりすぎかもしれません。答練前の勉強はやはりいい点数がとりたいため、集中して勉強する事ができましたし、普段の勉強法の問題点に気付くことも多かったです。これは重要なメリットだと思います。
また点の悪かった答練はなぜ点が悪かったのか、どうすればいい点がとれたのかという事を必死に考えるようにしました。

 また他人の答案をこっそり見ることも重要です。平均点等はどうでもよいので、自分のできなかったところはみんなもできていないのか、またできる人はどのような答案を書いているのかを見せてもらい、できるだけ受験生の実力を正確に把握するとともに勉強法改善のヒントを得るようにしていました。やはりこの試験ではみなができるところは自分もできるようにするといった事が最も重要であるので、
この作業はかっこ悪いですが重要な作業であると思います

5.短答式対策は過去問分析が必須!

 近年、受験者数は増加しているのに短答合格者は一定で短答がどんどん難しくなっており、短答さえ合格していれば、論文はかなり高確率で合格できるといった現象がよく見られるようになっていました。そこでいかに短答が恐ろしいかという事を呪いのように書き連ねる予定だったのですが、新試験制度になって改善され短答合格者の3000人枠を撤廃し、短答合格者を増やす方向のようです。
非常に良いことだと思います。しかし、新試験制度では短答に合格すれば以後2年間は免除になるため、ある意味今までの試験より短答対策が重要になるかもしれません。

 短答対策で最も重要なことは過去問分析です。個人的には、ぶっちゃけ論文式本試験と予備校の答練はそこまでの違いはないかなと感じています。私は論文一回しかうけられなかったので、あてにはならないかもしれませんが全体としてはそこまでのクセを感じませんでした。(これは論文式において過去問分析をしなくてよいという趣旨ではありません。当然やるべきですし、私もやっていました。問題のレベルもわかるし、もう関係ないかもしれませんが経済は多少のクセがあります。)

 しかし短答の場合は明らかに予備校の答練と本試験の問題は異なります。計算はある程度似通っていますが、理論が違います。
予備校の短答答練は問題を難しくする場合に、細かい知識を問うことで難易度をあげます。本試験も確かに細かい知識を問うてくる場合もありますが、むしろ問題としている内容は基本的であっても、聞き方がわかりにくいためどの知識を聞いているのかわからないといった問題がやっかいです。またひっかけ方も予備校のように単純でなく、文章全体としてはあっているが文章の一部の箇所が間違っているといった文の正誤判定をさせることもあります。(この点タックは明らかに遅れをとっています。いつまでも過去の短答答練を使いまわして問題を作成していては本試験とのズレは広がるばかりです。大原の短答答練は難しすぎますが、本試験に近づけようとする努力が見られました。実際上述したようなパターンで作成した問題を何問か見ました。)

 新試験制度になってどのようになるかわかりませんが、試験自体の性質がそこまで変わるとも思えないので過去問分析の重要性は変わらないと思います。過去問分析により、本試験の問題のクセを見抜いてください。確実に存在すると思いますから。
 また短答式は商法が重要です。商法で9割とっていればまず落ちません。また財表や監査に比べれば出題範囲がはっきりしており、あいまいな問題が少ないです。そう考えて12月から条文の読み込みをいっていたのですが、本番も模試もイマイチでした。何か勉強の仕方が悪かったのでしょうが、最後までわかりませんでした・・・

6.経営学を軽視しないこと

 ほとんどの受験生は経営学を非常に軽視しています。その理由は出題範囲が広すぎて明確でない、全く知らない事がでやすい、費用対効果が悪い・・・などの理由が言われることが多いのでしょうか。しかし経営学はここ3年ほどあの薄いテキストの内容が多く出題されています。またほとんどの受験生が適当にしか勉強しないため、少し真面目に勉強すれば他より抜きん出ることができます。また経営学は作文だと言われることがありますが、やはりある程度はテキスト等に準拠して書かなければ点は来にくいです。それは本試験でも同じだと思います。テキストを十分に理解、暗記していれば応用して書ける問題が多いです。

 また経営学は意外と差がついている可能性があります。基本的に本試験では計算で大失敗をすればそれを理論でカバーすることはできないと言われており、自分の感覚的にもそれは正しいです。しかし過去計算で大失敗した受験生が、経営学で爆発し合格した例を数例見ています。
 具体的には2003年度合格者で簿記も原計もそれなりにしかできず、経済で20点ぐらいしかとれなかったが、経営が爆発して一発合格したもの、2004年度合格者で簿記80ぐらい、原計では売価を見間違えて30点ぐらいしか取れなかった方(民法)も経営の爆発で合格していました。後2例ありますが、キリがないのでこの辺にしておきます。上記の合格者達は元々優秀な方々でしたから必ずしも経営で補ったとは言えないかもしれませんが、偶然と片付けるのももったいない感じがします。

7.なるべく予備校で自習し、優秀な友人を作ること

 これははっきりいって完全に個人の好みです。どうしても家で自習したい方や、通信の方や、家の事情等により予備校で自習できない方も多数いらっしゃるでしょう。ですから、私がそもそも立ち入るような領域ではないのかもしれません。ですが、どちらか選べるのであれば、私は予備校で自習し優秀な友人を持つ事をお薦めします。

 やはり自分ひとりで勉強していては、勉強法や勉強の内容の理解がひとりよがりになってしまう恐れがあると思います。
またずっと家で自習するよりは予備校で自習したほうが、通学時に外を歩くことや友人と話す事で気分転換ができたり、周りが必死で勉強しているのを見て危機感が煽られる、生活が規則正しくなるといったメリットが存在すると思うからです。また私は弱い人間ですから、自分の勉強法や理解について他人の意見を求めたり、気分転換をしたり、不安を共有できる友人がいるという事は私にとっては重要なことでした。また、どうせ友人を作るなら成績優秀で必死に頑張っている友人を作って切磋琢磨した方が短期合格に近づきます。本来、友人はそういった観点で作るものではないと思いますが、あくまで受験上の話です。

 成績優秀な方はやはり勉強の方法論が優れていることが多く、またよく勉強します。そのような人間が身近にいれば、良い刺激をうけることができ、勉強の効率が上がります。もちろん作りすぎて、おしゃべりの時間が長くなってしまってはいけません(私のことです)。
ですが、予備校などでもやたら合格率の高いグループというのがどこにでも存在していると思います。それは上記のような効果が働いているからではないかと私は考えています。

【4.科目別勉強法】

<簿記>

 簿記は、私は最後まで得意にできませんでした、答練ではそれなりの点数がとれましたが、全答練や本試験などの難しい問題では点が伸び悩んでしまいました。ですから簿記が非常に得意であった友人の方法を紹介します。彼は下書き用紙にあまり書きこまずに、解答用紙の解答欄の横などに鉛筆で数値を書き込み、あとで消して答案を提出していました。その方が時間を短縮でき、集計ミスが減るからということでした。また彼は予備校で与えられた問題のなかで、自分が良問と感じた問題のみをピックアップしてその問題を10回以上繰り返すといったやり方をとっていました。やはり簿記は問題を絞ってやった方が効率的なのかもしれません。
 また簿記はできないうちは短期間にまとめて集中的に演習するといった方法が最も効果的な科目であると思いますし、最初は総合問題ではなく短答の問題やテキストを繰り返すのが有効ではないかと思います。

<原価計算(管理会計)>

 私は、原計は非常に得意な科目でした。ですが、ことこの科目に関しては、合格者に聞いても最後までどうやって勉強したら成績があがるのかイマイチわからなかったとおっしゃる方が多いです。しかし実は、原計で必要とされる能力ははっきりしています。
 それは問題構造把握能力とその後の計算の正確性とスピードです。計算の正確性とスピードはアクセスをひたすらまわしていれば身につくと思います。問題は、問題構造把握能力の向上にはどのような勉強が効果的であるかがはっきりしない事です。
私はこの能力も実は徹底した問題演習の繰り返しによって身につくものだと考えています。そもそも問題をはやく解くためには、その問題の構造を完全に理解していなければできません。問題の構造を理解した上で、問題を速く解く訓練を行ってください。色々なパターンの問題構造をきちんと理解していれば、初見の目新しい問題構造を有する問題に当たったとしても、頭に叩きこんだ既知の問題構造のパターンを組み合わせることでそれらの問題に対処できるはずです。その組み合わせの練習は答練等を利用すれば良いと思います。

 では、原計は多くの問題を解かなくてはならないのかと感じる方もいらっしゃると思いますが、その必要はありません。原計の基本的な問題構造のパターンの数は決して多くないです。アクセスで言えば、最初の25回、せいぜい手を広げても40回目までを完璧にすれば、計算に関しては十分です。実際、本試験の原計も問題構造が複雑な問題というのは、実は少なくひたすら量で攻めてくる事がほとんどです。ただし、よく言われることですが、一般の受験生は問題を見てから電卓を叩くまでが早すぎます。問題の構造を読み違えたら、大きく点を失うのですから、できるだけ慎重に時間をかけるべきだと思います。

 あと理論ですが、近年、本試験の理論の量は大変な増加傾向にあります。しかしよく過去問を見ていただければわかるように、簡単な理論とその場で考えて書く理論とがはっきり別れています、簡単な理論はアクセスや答練で出てきた問題をきっちりフォローしていれば書けるはずです。その場で考えて書く理論は計算をはやく終わらして、なるべく時間をかけて書くようにする・・・ぐらいのことしか言えません。とにかく白紙は避けたほうがよいです。なんでも良いから書いたほうが、点が来る可能性があります。とは言え私も本試験は計算に時間をかけすぎて2箇所も空欄を作ってしまいました・・・

<経済学>

 もはやこの科目を選択する方も少ないでしょう。よほどの自信がある方以外は避けたほうが賢明です。経済学の本質的な理解はかなり難しいと感じます。私はテキストをとりあえず無視して、ひたすら演習することによって、点数は良く取れるようになりましたが、ほとんど理解できていないかもしれません。
ただ受験生の経済のレベルは相当低いのでこれで十分と思っていました。新試験では、どのようになるかわかりません。

<租税法>

 誰か勉強のやり方を教えてください・・・とにかく面倒くさい科目です。新試験の鬼門になるかもしれません。法人に絞って勉強されている方が多いみたいですね。何もコメントできません。すいません。

<財務諸表論>

 財表は好きな科目で点数も結構とれていました。財表は問題に対する論理のフローと大体のキーワードを抑えておけば、それほど暗記しなくても点がとれるのでラクな科目かもしれません。私は論点集やテキストなどの解説を、大体1問につき3,4の論理のフローに分解し、それを意識しながら読んでいました。この科目は覚えるというよりは、それらを意識しながら読みまくる方法の方が成績は上昇する気がします。ただし定義などは正確に暗記するようにしてください。またこの科目は各分野の知識がつながっていますので、他科目以上にわからない事をそのままにしておくのは良くないです。すぐ友人なり、講師なりに聞きにいって疑問はすぐ解消するようにした方がいいです。

<経営学>

 経営学のテキストは暗記用のテキストとしては良いのですが、ツギハギブラックジャック先生なので基本書などを読むのが理解にはいいのかもしれません。ただし、時間がなければもちろんテキストだけでも結構です。先述したようにきちんと勉強すれば意外と点数が伸びる科目だと思います。この科目も財表と同様に読む勉強法が有効です。
定義などもできればきっちり暗記しておいた方が良いかと思います。(私はできませんでしたが・・・)。
定義がきっちり書けていれば、文章がしまって見えると講師の方がおっしゃっていました。

<監査論>

 この科目は暗記科目と位置づけられ、嫌っている方も多いです。しかし、監査論は問題によっては何の知識をきいているのかわかりにくい問題が論文でもたまに出題されます。出題意図を外した答案を書いてしまうと、そこは0点になってしまうので、注意が必要です。
出題意図を外さない訓練として、私はある問題に対する解答が、なぜこのように書けばこの問題に対する解答となるのかを考えながら勉強するようにしていました。また列挙型の暗記なども、なぜこの4つを列挙しなければいけないのかなどを考えながら憶えていくと記憶が定着しやすくなるように思いました。暗記科目と嫌わずに、なぜこうなるのかを考えながら勉強していけば苦痛も減るのではないでしょうか。

<商法(企業法)>

 私はこの科目がやや苦手でした。書けたと思っても何かひとつ書き落としていたり、事例問題では見当違いな方向に突っ走り、友達に爆笑されたりといった不愉快な思い出が多いです。私は、商法はある程度のレベルに持っていくのは難しくないが、得意にするには膨大な時間を投入しなければできない科目であると割り切って最低限の点数がとれるような勉強や答案構成をしていました。
民法の重要性が格段に下がった今となってはあまり関係ありませんが、法律科目に時間をかけすぎて計算が手薄になっている受験生は多いです。それはあまり好ましいことではありません。また商法失敗したと言いながら結構合格していく受験生が多いことから、あまり差のつかない科目ではないのかという疑念を持ったことも得意にできなかった一つも要因かもしれません。
言い訳ばかりですいません。他の受験生の体験記を参考にしてください(*^_^*)

【5. 終わりに】

 当初予定していた量の2倍以上になってしまいました。こんなに長く偉そうな体験記をここまで読んでくださった方に感謝します。
私にとってこの合格体験記を書くという作業は非常に楽しい作業でした。自分が今まで漠然と抱いていた勉強に対する考えを文章として整理し、他人に伝えることができるという事が嬉しく、つい長くなってしまいました。

 ここで最後にあえて言いたいことがあります。

 それは当たり前ですが会計士合格が全てではないということです。私は今回の試験がダメなら完全に撤退するつもりでした。
会計士受験生はずっと予備校にこもって、同じ会計士受験を目指すもの達にかこまれ、友人も次々合格していき華やかな生活をしているのを見ているので、会計士にならなければ人生は終わりだというような偏った視点を持ってしまいがちです。
しかし、当然の事ですが会計士だけがこの世の職業の全てではありません。意地を貫き通すことは大事かもしれませんが、そのような意地が偏った思い込みにより形成されたものではないかどうかをよく確認する必要があると思います。また会計士の職務が自分にあったものであるかどうかは、結局働いてみないとわからないことです。会計士を撤退し就職した友人の中には、満足のできる職を得て会計士と変わらないような所得を得ているものも多くいます。(もちろんそれでも後悔している方もいらっしゃるかもしれませんが。)
彼らは必ずしも会計に関連した職業についているわけではありませんが、では彼らの勉強は無駄だったのかと問われれば、私は決してそうではないと思います。

私は、一生懸命勉強し合格という結果を残された方は素晴らしいと思いますが、一生懸命勉強しながらもどうしても結果が出ずに撤退し、それでも腐らずに次のフィールドで頑張っている方も同じように素晴らしいと思います。これは、ただのきれいごとなのかもしれません。しかし、私はそういった方には会計士試験では結果がでなかったとしても、いずれまたその方にふさわしいようなチャンスが巡ってくるはずだと信じています。

最後まで支離滅裂な文章になってしまいました。私は決して会計士試験からの撤退をお薦めしているわけではありません。
合格できるのであれば、何年かかっても合格したほうが良いと思います。

私が結局申し上げたかった事は、閉鎖された環境のなかで偏った視点を持ってしまい、その事にも気付かないような人間になってしまってはいけない事(これは合格者も同じだと思います)、また本当に余計なお世話なのですが、一生懸命勉強しながらもなんらかの事情で撤退せざるをえなかった事は逃げでもなんでもないと思う事、また僭越ながら、会計士試験に合格するチャンスがまだ残っている方は本当に幸運で、その機会が無限のものではないことに早く気付いて一生懸命勉強していただけたらなぁということです。やはり私も早くその事に気付いて、できるならば短期で合格したかったです。
ふぅー疲れた・・・しかしまあよく考えたらそんな事はどうでもいいからとにかく今は彼女が欲しい。
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